カイコ由来の高機能栄養素材を核に事業を展開するMorus株式会社(代表取締役CEO:佐藤亮、本社:東京都千代田区)が、2026年10月29日にシンガポールで農林水産省主催の「日シンガポールAgri-FoodイノベーションMOU発表セレモニー」に登壇しました。同社はこの場で、シンガポールのヘルステック企業BUZUD Singapore Pte. Ltd(CEO:Frankie Fan)との覚書(MOU)を、日本・シンガポール両国の大臣級政府代表の前で発表しました。BUZUDは、持続血糖測定(CGM)をはじめとする健康モニタリング機器を幅広く手がける企業です。
セレモニーは、日本とシンガポールの外交関係樹立60周年を記念して開かれました。覚書を発表する12のパートナーシップのうちの1つにMorusが選ばれました。会場は、Asia-Pacific Agri-Food Innovation Summit 2026(Suntec City Convention Centre)のメインステージです。

両国政府要人が立ち会うなかでの発表
セレモニーでは、最初に日本・シンガポール両政府が署名した農業・食品分野の協力覚書(MOC)が披露されました。その後、Morusの佐藤亮CEOとBUZUDのFrankie Fan CEOが登壇しました。両氏は、藤木眞也農林水産副大臣とジャニル・プトゥチェリ持続可能性・環境省上級国務大臣の立会いのもと、報道陣に向けて両社の覚書を発表しました。会場には石川浩司在シンガポール日本国大使も出席しました。
同じ日には、MOU締結企業によるプレゼンテーションも行われました。佐藤CEOはここにも登壇し、今回の協業の概要を紹介しました。

覚書で定めた2年間の協業の枠組み
今回の覚書は、2年間の協業の枠組みを定めたものです。目的は、食を通じてシンガポールの人々の健康的な食習慣づくりを進めることと、食料・栄養安全保障を強化することです。Morusの栄養素材と、BUZUDのCGMをはじめとする計測機器やデータプラットフォームを組み合わせ、次の4分野で協力していく予定です。
- 栄養×ヘルステックの統合プログラム:栄養素材を摂取する前と後で、利用者が自分の血糖データを比べられるプログラムを、シンガポールの個人向けに共同で開発・提供
- シンガポールにおける血糖モニタリング研究:多民族国家シンガポールならではの食習慣をふまえ、Morusの栄養素材が代謝の健康にどう関わるかを客観的に評価する共同研究を推進
- ASEANへの展開:研究の対象をASEAN各国に広げ、客観性の高いエビデンスを複数国で蓄積
- 研究機関・医療機関との連携:シンガポールおよびASEAN域内の研究機関・医療機関・大学との連携を推進
役割分担も示されています。Morusは栄養素材と栄養科学の知見を提供し、研究設計にも参画する予定です。BUZUDは、CGM・バイオマーカー測定、デジタルヘルスプラットフォームとデータ解析、参加者のサポート、研究ネットワークを提供する予定です。覚書には法的拘束力はなく、個別プロジェクトの詳細は別途締結する契約で定めます。研究を含む個別のプロジェクトは、別途締結する契約、倫理審査および関係法令に基づいて実施されるものです。また、内容が変更となる場合や、実施に至らない場合があります。

2026年4月頃からの協議を経て、LOIをさらに具体化
両社は2026年4月頃から、シンガポールでの事業開発について協議を重ねてきました。その一例が、Morusの栄養素材とBUZUDのモニタリング機器を組み合わせたサービスの共同提供です。9月4日には基本合意書(LOI)を締結しており、今回の覚書はその内容をさらに具体化したものです。協議では、シンガポールの消費者向けプログラムの設計、現地での血糖モニタリング研究の範囲、ASEAN各国への展開方針などが検討されてきました。
健康的な日々の食生活と長期的な栄養安全保障は、日本、シンガポール、東南アジア全域に共通する優先度の高いテーマです。今回の協業は、両国の強みを掛け合わせる取り組みです。日本からは農業の伝統に根ざした食品科学と栄養資源を、シンガポールからはヘルステックとASEANのハブとしての機能を持ち寄ります。食と健康のつながりを、知識としてではなく、一人ひとりが自分のデータで実感できる形にすることを目指しています。また、アグリフードテックや食料安全保障の分野で両国の協力を後押しする狙いもあります。シンガポールを起点に、科学的根拠に基づく栄養のあり方をASEANへ広げるとともに、日本のアグリフード・イノベーションが海外の食料・栄養安全保障に貢献するモデルとなることを目指します。

両社トップのコメントと会社概要
佐藤CEOは、日々の食事を通じて人々の健康をどう守るかは日本とシンガポールに共通する課題だと述べました。そのうえで、日本の栄養学とBUZUDのヘルステックを掛け合わせ、一人ひとりが自らのデータを通じて食習慣をより深く理解できる世界をつくりたいと語っています。外交関係樹立60周年という節目に発表できたことを大変光栄に思うとし、シンガポールを起点にASEAN全体へ取り組みを広げていく考えも示しました。Fan CEOは、これからの健康づくりは病院の中ではなく毎日の食事での選択から始まるとコメントしています。予防は能動的で、一人ひとりに合わせたものであり、誰もが取り組め、科学的根拠に基づくものであるべきだという考えも述べました。Morusとの戦略的協業については、日々の食の選択を健康づくりに生かせる具体的な気づきへと変えるものだと位置づけ、シンガポール、そしてASEAN全体でより健康な社会を築くビジョンの実現に向けた重要な一歩だとしています。
Morusは2021年に設立されたフード・ヘルスケア企業です。カイコ由来の高機能栄養素材を核に、栄養学・食品科学・バイオテクノロジーを融合し、国産栄養資源の産業化を推進しています。主な事業は、カイコ原料の研究開発・量産化、MorSilk® Powder等の素材供給、OEMによる食品・飲料・サプリメントの商品開発支援です。法人向け栄養セミナーや海外展開にも取り組んでいます。BUZUDは2020年にシンガポールで設立されたヘルステック企業です。スクリーニングやポイント・オブ・ケア検査から、CGM、ウェアラブル機器、AIを活用したデジタルヘルスプラットフォームまでを提供しています。「REimagined Healthcare」の理念を掲げ、個人・ヘルスケア専門家・研究者を一つのエコシステムでつなぎ、健康的な生活習慣づくりを支援しています。
出典:Morus
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