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HODL1、スイスRyodan Systems AGと提携 機密情報を守る「AIセキュリティ対策エージェント」の共同開発を開始

東証スタンダード市場に上場する株式会社HODL1(代表取締役CEO:田原弘貴、証券コード:2345)が、スイスの暗号技術企業Ryodan Systems AGと提携しました。両社は、AIエージェントによる機密情報の漏えいを防ぐセキュリティソフト「Mordred」を活用した「AIセキュリティ対策エージェント」の共同開発を始めています。

HODL1、スイスRyodan Systems AGと提携 機密情報を守る「AIセキュリティ対策エージェント」の共同開発を開始

背景にある「AIをもってAIを制す」という発想

企業の情報漏えいが相次いでおり、その一因としてAIの存在が考えられています。攻撃者はAIを使い、脆弱性の探索から攻撃コードの生成までを自動化しています。一方、企業の現場でもAIエージェントが業務に入り込み、財務データや取引先情報を日常的に扱うようになりました。攻撃にAIが使われるなら、守る側もAIを使う。この「AIをもってAIを制す」という考え方が、今回の共同開発につながりました。

AIエージェントとは、依頼された仕事に必要な情報を集め、複数のソフトウェアを使いながら作業を進めるAIのことです。たとえば、請求書の内容を会計データと照合し、担当者が確認すべき項目をまとめるといった使い方があります。任せる範囲が広がるほど、AIが財務情報や取引先情報など企業の重要な情報に触れる機会も増えます。それに伴い、外部のAIサービスへの情報漏えいや、悪意ある指示(プロンプトインジェクション)による誤った操作・送信のリスクも高まります。同社は、こうしたリスクはAIへの指示だけでは防ぎきれず、AIの利用に対するサイバーセキュリティ対策を企業が仕組みとして整備していることが欠かせないとしています。

HODL1、スイスRyodan Systems AGと提携 機密情報を守る「AIセキュリティ対策エージェント」の共同開発を開始

HermesとMordred、それぞれの役割

Hermes Agentは、Nous Researchが公開している、広く利用されているオープンソースのAIエージェントです。情報収集やファイルの操作、外部サービスとの連携など、複数の作業を組み合わせて実行できます。Nous Researchは2026年10月、NVIDIAやMicrosoftのM12などから9,000万米ドルの資金調達を公表しました。同社によると、Hermesのソフトウェアが複製された回数は2,400万回を超えています(同社公表値、2026年10月時点)。

Mordredは、Hermes向けに開発されたオープンソースソフトウェアで、Hermesにプライバシー保護機能を追加するプラグインです。AIエージェントが扱う情報の送信先や操作範囲を制御します。AIへの指示に加えて、ソフトウェアで接続先や保存情報を管理する仕組みで、次の機能を備えています。

  • 設定した条件に合わないAIへの接続を止める
  • 対応する保存領域の情報を暗号化する
  • 通信経路を管理する

異なる役割の対策を重ねて被害を抑える設計へ

HODL1は、社員2名で上場対応や人事労務を含む管理業務を運営しています。自社の上場実務で1年以上にわたり構築・運用してきた経験をもとに、2026年5月8日から「AI経営管理エージェント」を外部提供しています。経営ダッシュボード、仕訳連携、連結決算、内部監査サポートを通じて、顧客企業の経営管理業務を支援しています。新たな「AIセキュリティ対策エージェント」は、決算・経理・内部監査など実際に機密情報を扱う業務で培った知見に、Mordredの情報保護機能を組み合わせる構想です。

AIを悪用したサイバー攻撃の高度化・拡大に備え、同社は「機密情報を外部に送らない」というAIへの指示に加え、ソフトウェア側で情報の送信先を制限する構成を目指します。Mordredの厳格な設定では、管理対象のAIへの接続が許可条件を満たさない場合に、送信を止める仕組みが用意されています。たとえば、社内で動くAIだけを使う設定にして、対応するAI呼び出しを外部へ送らない構成にすることで、機密情報を外部のAI事業者へ渡す機会を減らします。また、対応する保存情報を暗号化し、保存ファイルを取得された際に内容を読まれるリスクを抑えます。

さらに同社は、Ryodanの情報保護技術に加え、AIが実行できる操作の範囲と、人の承認が必要な操作を業務ごとに定める方針です。送信先の制限で情報の持ち出しを抑え、暗号化で保存情報を守り、人の確認で重要な操作を管理するという、役割の異なる対策を重ねます。これにより、AIが誤った指示に従った場合にも被害を抑えられるよう、既存システムとの接続から日々の運用まで設計するとしています。

社内での試験運用から企業向け展開、そして推論事業へ

まずは社内の対象業務を限定して試験運用を行い、業務品質や運用費用に加え、セキュリティ対策の有効性を重点的に検証する計画です。機密情報の意図しない外部送信や、悪意ある指示による操作を想定し、送信先の制限や人による承認が機能するかを確認します。利用環境ごとの対応機能と保護範囲、暗号化の対象もあわせて確かめ、その結果を踏まえて「AI経営管理エージェント」への統合と顧客企業への提供内容を具体化します。試験運用で判明した課題を改善し、保護できる情報と運用条件を明確にしたうえで、顧客企業への展開を進める方針です。提供開始時期、価格、共同開発の条件は、協議と検証を踏まえて定めるとしています。

同社はその先の事業展開も見据えています。AIエージェントが仕事を実行するたびに、AIモデルが情報を処理する「推論」が必要になります。同社は将来的に、AIエージェントと推論サービスを組み合わせて提供する事業を目指しており、AIの利用量を管理して複数のAIモデルへの接続をまとめるLLMゲートウェイや、GPUを用いた推論基盤との統合を検討します。また、AI推論サービスの利用枠を指す「AIトークン」については、顧客の利用需要と採算性を確認し、供給契約等の条件を整えながら、調達・販売への展開を検討するとしています。

出典:株式会社HODL1

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