AI活用を加速するコンテナ型データセンターとは
AIの普及に伴い、GPUサーバーを稼働させるためのデータセンター需要は世界的に高まっています。日本のデータセンターサービスの市場規模も、2023年の約2兆7000億円から2028年には約5兆1000億円に達すると見込まれています。
しかし、データセンターの主流である建屋型データセンターの建設には、人材不足や建設資材の高騰、土地取得費用の増加といった課題が山積しています。そのため、自社専用環境でGPUサーバーを稼働させたい企業にとって、導入期間の長さや高額な初期費用が大きな障壁となっていました。
そこで注目を集めているのが、コンテナの中にデータセンターを構築するコンテナDCです。コンテナDCは、建屋型データセンターに比べて、短納期、低コスト、設計の柔軟性といった特長を持ちます。それでも、これまでは導入に1年以上、費用が数10億円に及ぶケースもあり、さらなる納期短縮や財務支援が求められていました。この市場規模のデータは、総務省の「令和7年版情報通信白書」で確認できます。
協業強化で実現する「速くて手軽」なAI基盤
今回の協業強化では、日立システムズが長年培ってきたコンテナDCの設計・施工ノウハウと全国に広がる工事・保守体制に、HPEが提供するGPUサーバー活用のコンサルティングや導入支援のノウハウ、そしてHPEFSのファイナンシャルサービスが組み合わされます。これにより、日本市場のニーズに応じたコンテナDCがモデル化され、提供されます。
このモデル化されたコンテナDCによって、企業はAI基盤を早期に立ち上げることが可能となり、設計・施工から運用・保守、さらにファイナンスまでを一体で支援するワンストップサービスが実現します。
新サービスの4つの特長
1. AI基盤を最短6カ月で導入
日立システムズのコンテナDCとHPEの高品質なGPUサーバーを組み合わせることで、あらかじめ最適化されたモデルとして提供されます。これにより、従来約12カ月かかっていた導入期間を最短6カ月まで短縮できます。サーバーの導入だけでなく、特化型LLM(大規模言語モデル)の構築など、AI活用に必要な基盤整備まで一貫して支援され、導入後すぐにビジネス活用が可能な環境が実現します。
2. ファイナンシャルサービスで初期費用負担を軽減
HPEFSが提供する「残価設定リース」や「支払い猶予プログラム」を活用することで、導入時の初期負担を軽減できます。「残価設定リース」とは、リース契約終了時の買い取り価格をあらかじめ設定することで、月々のリース費用を抑えるリース形態です。また、「支払い猶予プログラム」を利用すれば、リース費用の支払い開始を最大180日遅らせることが可能です。これにより、高額な初期費用をかけずにコンテナDCを導入できるようになります。
3. 設計・施工から運用・保守まで窓口を一本化
これまで企業が個別に手配していたサーバー、コンテナ、周辺設備がモデル化されます。日立システムズが各設備会社との窓口を担うため、企業はマルチベンダー環境においても窓口を一本化でき、管理負担を軽減できます。さらに、日立システムズはHPE製水冷サーバーの保守についても自社での対応(自営保守)を検討し始めており、IT機器と設備の運用・保守を一体で担う体制を強化し、保守品質の向上とトータルサポート力の強化を目指しています。
4. 人に依存しないデータセンター運用を実現
日立システムズの設備監視システムにより、人の目に頼らない24時間365日の安定稼働が追求されます。これにより、運用担当者の確保が難しい場合でも持続可能なデータセンター運用が可能となり、従来の「人に依存する運用」からの脱却を支援します。

社会課題の解決と今後の展望
本サービスは、データセンター導入期間の長期化と高額な初期費用という長年の課題を解決します。ファイナンシャルサービスを含めてモデル化されたコンテナDCを提供することで、建屋型データセンターで数年単位だった建設リードタイムを大幅に短縮し、初期費用負担を軽減。企業の迅速なAI活用を力強く支援します。
今後、両社はデータセンター関連設備の故障予兆検知や予防保全を高度化し、運用業務のさらなる効率化に取り組む予定です。また、コンテナDCの可搬性(移動できる特性)を活かして全国の企業に提供することで、地域でのAI活用も支援していくことでしょう。
関係者コメント
日本ヒューレット・パッカード合同会社 代表執行役員社長の望月 弘一氏は、今回の協業拡大について次のように述べています。
「生成AIの本格活用が進む中、AI学習環境に加え、業務現場でのAI推論を支える、企業のセキュリティ要件に対応したオンプレミスAI基盤を迅速に導入したいというニーズが高まっています。日立システムズ様のコンテナ型AIデータセンターソリューションは、電力・冷却・設置などの設備環境を含め、AI基盤の迅速な導入を支えるものです。これに、HPEが多数のHPCシステム導入実績を通じて培ってきたGPUサーバーを中心とするAI基盤関連テクノロジーと導入支援の知見、HPEFSによるファイナンシャルサービスを組み合わせることで、お客さまによる生成AIの活用やAI推論基盤の短期間での立ち上げ、早期のビジネス活用を支援してまいります。」
関連情報
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日立システムズのコンテナ型データセンターについて https://www.hitachi-systems.com/ind/container-datacenter/
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日立システムズについて https://www.hitachi-systems.com/
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