報道関係者各位
2026年10月
株式会社TIGEREYE(本社:東京都中央区、代表取締役:上村 学、以下「TIGEREYE」)は、現在の状況や過去の経験、目標、行動履歴などをもとに、将来の状態変化と次に取るべき行動を予測する独自AIモデル「Hierarchical State Intelligence(HSI:階層型状態知能)」を開発し、その中核技術について特許を出願したことをお知らせいたします。

HSIは、「状態(State)」「行動(Action)」「次状態(Next State)」の関係を学習の中心に据えた独自AIアーキテクチャです。主に次に続く単語や文章を予測する学習によって発展してきた大規模言語モデル(LLM)とは異なるアプローチを採用し、状況の変化や行動の結果を予測しながら、目標に沿った意思決定を支援することを目指しています。
本モデルは、複数の状態情報の関係性を学習する「State Learning」、行動とその後の状態変化を予測する「State Transition Prediction」、上位目標と個別の行動との整合性を評価する「Hierarchical Intelligence」を中核技術として構成されています。さらに、過去の経験を活用する仕組みを組み合わせることで、短期的な結果だけでなく、将来への影響や目標との整合性を踏まえた行動選択を支援します。
TIGEREYEでは、HSIの基本的な学習・予測機能について基礎的な検証を進めており、今後は実際の業務環境における性能、汎用性、実用性の検証を推進してまいります。
今回の特許出願は、TIGEREYEが独自に研究開発を進めるAIモデルの中核技術を知的財産として保護し、将来の事業展開に向けた技術基盤を強化するものです。
今後は、AIエージェント、企業の業務自動化、医療、製造、セキュリティ、ロボティクスなどの産業領域への応用を目指すとともに、独自AIプラットフォーム「NERVA」との連携や、Forward Deployed Engineer(FDE)による導入支援を通じて、研究成果の社会実装を推進してまいります。
■ 開発背景:生成AIの次に求められる「判断する知能」
近年、大規模言語モデルを中心とする生成AIの進化によって、AIは文章、画像、プログラムなどの生成や、膨大な情報の処理において高度な能力を発揮するようになりました。
一方、現実の社会や企業活動では、情報を生成するだけでなく、刻々と変化する状況を把握し、過去の経験を踏まえて未来を予測し、適切な行動を選択することが求められます。
例えば、企業のプロジェクトで遅延が発生した場合、遅延の原因を分析・説明するだけでは問題の解決にはつながりません。
現在の進捗、担当者の配置、期限、過去の対応履歴、組織全体の目標などを総合的に捉え、どの行動を選択すれば状況が改善する可能性が高いのかを判断する必要があります。
また、短期的には合理的な行動であっても、長期的には新たなリスクを生じさせたり、組織全体の目標と矛盾したりする場合があります。
こうした課題に対応するためには、個別の情報を処理するだけでなく、状態の変化、行動の結果、過去の経験、上位の目標を関連付けて扱う技術が重要になります。
TIGEREYEは、このような現実世界の意思決定を支援するAIの実現に向けて、状態遷移予測と階層型意思決定を中心とした独自AIモデル「HSI」の研究開発を進めています。
HSIは、LLMを単純に置き換えることを目的としたものではありません。言語生成とは異なる学習目的を持つAIモデルとして、将来的には既存のAI技術との連携も視野に入れ、状況に応じて予測・判断を支援するAIシステムの高度化を目指しています。
■ HSIを構成する3つの中核技術1.状態間の関係性を学習する「State Learning」
1.状態間の関係性を学習する「State Learning」
HSIでは、現在の状態を構成する複数の情報を内部表現に変換し、それぞれの情報間の関係性を学習します。
例えば、業務の進捗、優先度、担当者、期限、過去の対応回数などの情報について、それぞれが将来の状態にどのような影響を与えるかを、行動と次状態の予測誤差を利用して学習します。
特徴は、情報間の結合関係を人間が正解として直接指定しなくても、予測に有用な関係性をモデル内部に形成できる点です。
これにより、複数の要因が相互に影響する状況を捉え、将来の変化を予測するための状態表現の獲得を目指します。
2.行動と未来の変化を予測する「State Transition Prediction」
HSIは、現在の状態から次に取られる行動と、その行動に伴って生じる次の状態を予測します。
さらに、複数の行動候補について将来の状態変化をシミュレーションし、報酬、リスク、制約条件、将来価値などを評価する構成を備えています。
例えば、業務の優先順位を変更する場合、直後の作業効率だけでなく、他の工程への影響や将来的なリスクなども考慮した行動選択を支援することを想定しています。
これにより、目先の結果にとどまらず、将来の影響も踏まえて行動を判断するための技術基盤を構築します。
3.目標と行動の整合性を評価する「Hierarchical Intelligence」
HSIでは、異なる抽象度の目標、状態、行動を階層的に扱います。
例えば、企業の経営目標、プロジェクトの目標、個別タスク、実際の行動をそれぞれ異なる階層として表現し、各階層間の整合性を評価します。
整合度の変化を分析することで、目標からの逸脱、業務の停滞、失敗の兆候などを捉え、必要に応じて警告や行動変更につなげることが可能な設計です。
これにより、AIが個別のタスクだけに着目するのではなく、より上位の目的との関係を踏まえて行動を選択するための仕組みを実現します。
■ 過去の経験を次の判断に活用する「経験学習」
HSIでは、状態遷移予測や階層型意思決定に加え、過去の経験を将来の予測に活用する仕組みを取り入れています。
従来の情報検索では、現在の状況と過去の情報がどの程度似ているかという類似性が重視される場合があります。
一方、現実の意思決定では、過去に似た状況が存在したとしても、そのときに取った行動や結果、発生した時期、周囲の条件などによって、参考にすべき経験は異なります。
HSIでは、経験の内容だけでなく、因果的な関連度、時間的な近接度、過去の行動結果などを考慮し、現在の状態に対して有用な経験を活用することを目指しています。
これにより、過去の情報を単に参照するだけでなく、経験を将来の状態予測や行動判断につなげるAIの実現を目指します。
■ 独自AIモデルの基礎検証と今後の研究開発
TIGEREYEでは、HSIの中核となる技術について、合成データおよび実際のソフトウェア開発履歴を活用した基礎検証を進めています。
これまでに、状態情報間の関係性の学習、行動と次状態の予測、過去の経験を活用した予測、異なる階層間の整合性評価など、モデルを構成する主要な機能について検証を実施してきました。
これらの取り組みを通じて、状態遷移と階層型意思決定を中心とした学習アプローチの可能性を検討しています。
HSIは現在、研究開発段階にあり、実際の産業環境における性能や汎用性については、さらなる検証が必要です。
今後は、多様な実データを用いた検証、モデルの学習能力や予測性能の向上、異なる業務環境への適応などを進め、実用化に向けた研究開発を継続してまいります。
■ 独自AIモデルを中核とした事業展開へ
TIGEREYEは、HSIを特定の用途に限定されたAIアプリケーションではなく、さまざまな産業分野に応用できる共通のAIモデル技術として発展させることを目指しています。
現在、AI産業では、大規模言語モデルを中心とする基盤モデルの開発に加え、ロボティクス、自律型AIエージェント、現実世界の状態変化を予測するWorld Modelsなど、多様な研究が進められています。
TIGEREYEでは、こうした技術動向を踏まえ、状態遷移予測、経験学習、階層型意思決定を統合した独自AIモデルの研究開発を推進します。
今後は、独自AIプラットフォーム「NERVA」との連携や、Forward Deployed Engineer(FDE)による企業への導入支援を通じて、研究成果の産業実装を進める方針です。
想定する応用領域には、次のような分野があります。
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自律型AIエージェント: 状況の変化や過去の経験を踏まえ、目標に沿った行動選択を支援するAI
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企業の業務自動化: 進捗、リスク、組織全体の目標を考慮した業務判断の高度化
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製造分野: 設備や工程の状態変化を予測し、生産管理や運用判断を支援する技術
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医療分野: 状態の変化や履歴情報を活用した医療従事者の判断支援技術
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セキュリティ分野: 状況変化や異常兆候を踏まえたリスク評価と対応判断の支援
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ロボティクス分野: 環境状態と行動結果の予測に基づく動作計画や行動選択への応用
さらに、独自AIモデルのライセンス提供、API提供、産業別モデルへの展開など、AIモデルを中核とした新たな事業モデルの構築も検討してまいります。
TIGEREYEは、AI技術の研究開発から企業への実装までを一体的に推進することで、独自技術の社会的価値と事業価値の創出を目指します。
■ 代表取締役 上村 学 コメント
「生成AIによって、人間は膨大な知識を瞬時に利用できるようになりました。しかし、私たちは、AIの進化はまだ始まったばかりだと考えています。
現実の世界で重要なのは、単に正しい答えを出すことではありません。
今、何が起きているのかを理解し、何をすべきかを判断し、その行動によって未来がどう変わるのかを予測することです。
そして、人間や組織の活動には必ず目的があります。個々の行動が正しくても、それが全体の目的に沿っていなければ、必ずしも最適な結果にはつながりません。
私たちが開発するHierarchical State Intelligenceは、状態、行動、目標、経験という要素を階層的に捉え、AIが未来を予測しながら判断するための新しいアプローチです。
私たちは、AIを利用するだけの企業ではなく、AIそのものを研究し、独自の知能技術を生み出す企業でありたいと考えています。
TIGEREYEは、AIが文章を生成する時代の先にある、AIが状況を理解し、判断し、行動する未来の実現に挑戦してまいります。」
株式会社TIGEREYE
代表取締役 上村 学
■ 特許出願技術について
技術名称:Hierarchical State Intelligence(HSI)
日本語名称:階層型状態知能
発明名称:状態情報を用いる学習モデルの情報処理方法、情報処理システム、及びプログラム
出願人:株式会社TIGEREYE
発明者:上村 学
出願番号:特願2026-226420
出願先:日本国特許庁
技術領域:機械学習、状態遷移予測、行動予測、階層型状態学習、意思決定支援
出願状況:特許出願済み
本出願は、状態情報間の関係性を学習し、行動と次状態を予測する情報処理方法など、HSIの中核となる技術に関するものです。
TIGEREYEは、独自AIモデルの研究開発を継続するとともに、知的財産の保護と活用を通じて、技術競争力の強化と産業分野への展開を推進してまいります。
■ 株式会社TIGEREYEについて
AIを、社会を動かす力に。
Intelligence into Action.
株式会社TIGEREYEは、独自AI技術の研究開発からプロダクト開発、産業実装までを一貫して推進するAIテクノロジー企業です。
画像認識、言語理解、推論、判断、行動などのAI技術を統合し、現実の業務や社会の中で機能する知能の実現を目指しています。
独自AIモデル「Hierarchical State Intelligence(HSI)」の研究開発をはじめ、AIプラットフォーム「NERVA」と、お客様のチームに入り、課題発見から開発、導入、定着までを一貫して支援する「Forward Deployed Engineer(FDE)」を事業の柱として展開しています。
医療、製造、オフィス、ホテルをはじめとするさまざまな産業において、AIを単なる業務効率化の道具ではなく、人とともに働き、企業の成長と新たな価値創出を支える存在へと進化させていきます。
AIの技術を生み出し、プロダクトとして届け、現実の課題を解決する。
TIGEREYEは、AIの可能性を構想だけで終わらせず、社会の中で本当に機能する技術として実装していきます。
会社概要
会社名:株式会社TIGEREYE
代表者:代表取締役 上村 学
本社所在地:東京都中央区晴海1丁目8番8号 晴海アイランドトリトンスクエア オフィスタワーW18階
設立:2023年7月7日
事業内容:AIモデル研究開発、AIプラットフォーム開発、AIエージェント開発、AIソリューション開発、FDE事業
本記事は、株式会社TIGEREYEが2026年10月22日にPR TIMESで発表したプレスリリースを原文のまま掲載しています。
元のリリース:TIGEREYE、未来の状態と行動を予測する独自AIモデル「Hierarchical State Intelligence(HSI)」を開発、中核技術について特許を出願
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