株式会社オプティムは2026年11月2日、医用画像共有サービス「Drs’HotLine®」を手がけるMediTech株式会社の株式を取得し、同社を子会社化しました。オプティムにとって、医療領域では初となるM&Aです。
今回の子会社化により、オプティムは病院向けAX統合パッケージ「OPTiM AI ホスピタル スイート」とあわせて、医療機関向けのサービス基盤を一体的に強化します。AX事業の重点領域である医療分野での事業拡大と、ストック型収益の積み上げによる中長期的な企業価値の向上を図ります。
オプティムはこれまで、MediTechとの連携について検討を進めてきました。MediTechの医用画像共有技術と医療現場での豊富な知見に、オプティムのAI・IoT・Robotics技術を融合させます。これにより、診断支援の高度化や医療機関間の連携強化、医療従事者の業務負担軽減などで高い事業シナジーが期待できると判断し、株式取得を実施しました。

医療提供体制の課題と、広がる施設間の情報連携
日本では、高齢化に伴って医療需要の増加が続いています。その一方で、専門医不足や地域偏在、医療従事者の業務負担増加など、医療提供体制をめぐるさまざまな課題が顕在化しています。「Drs’HotLine®」は、医療機関同士で医用画像を共有しやすくするサービスです。転院搬送の効率化や誤診リスクの低減、専門医への迅速な相談などを支援する用途で活用されています。
また、政府が策定した「医療DXの推進に関する工程表」には、遅くとも2030年までに概ね全ての医療機関で電子カルテを導入し、医療機関間で診療情報を共有する仕組みを構築することが掲げられています。施設の壁を越えた医療情報連携は、今後さらに拡大が見込まれる領域です。「Drs’HotLine®」は、こうした施設間連携の中核となる医用画像を、専用機器を必要とせず簡便に共有できるサービスとして、多数の医療機関に導入されています。
AIによる診断支援からスマホ1台での連携まで、オプティムが示すシナジーと今後の展望
オプティムが保有するAI技術とMediTechの医用画像共有技術を組み合わせることで、医師の診断を支援する新たなサービスの開発を推進します。また、「OPTiM AI ホスピタル スイート」で管理するスマートフォンで「Drs’HotLine®」を利用すると、「OPTiM AI ホスピタルフォン」による院内の連絡と、医療機関同士の医用画像の共有を、スマートフォン1台で行えるようになります。「Drs’HotLine®」には、次のような仕組みが備わっています。
- ログイン時の2段階認証
- 画像に含まれるメタデータの個人情報の自動除去
- 受信端末に画像をダウンロードしない仕組み
これらの仕組みに「OPTiM AI ホスピタル スイート」のMDMによる端末管理を組み合わせ、情報セキュリティに配慮した医療連携を支援します。MDMはMobile Device Management(モバイルデバイス管理)の略です。スマホやタブレット端末の管理とセキュリティをサポートする法人向けサービスで、端末紛失・盗難時の情報漏えい対策、リモートロック、不正利用アプリケーションの起動禁止などを行います。
販売面では、販売チャネルの相互活用によるクロスセルを進めます。オプティムの全国の販売パートナー網と既存顧客基盤を通じて「Drs’HotLine®」の導入拡大を図ります。あわせて、MediTechが築いてきた医療機関との関係を基盤に、「OPTiM AI ホスピタル スイート」をはじめとするオプティムのサービスを提供します。両社の顧客基盤を相互に活用し、医療領域におけるストック型収益の拡大を目指します。
専門医不足や地域偏在といった課題に対しては、地域の医療機関同士をつなぐ連携基盤として「Drs’HotLine®」の活用を広げていきます。想定される場面は、救急搬送時の画像共有や遠隔読影、専門医へのコンサルテーションなどです。オプティムが本店を置く佐賀県をはじめとする地方自治体や、地域の中核病院との連携を通じて、地域医療の質の向上と医療AXの社会実装を推進します。
関連サービスと両社の概要
「Drs’HotLine®」は、医師発の画像共有システムです。ネット環境さえあれば誰にでも扱えるシンプルな操作で、遠隔地の医師とストレスなく医用画像を共有できます。「OPTiM AI ホスピタルフォン」は2027年1月に提供開始予定で、医師・看護師などの医療従事者向けのサービスです。院内チャット、ワークフロー、セキュアな撮影・録音、AIによる報告書作成支援などの機能をスマートフォン1台に集約しています。「OPTiM AI ホスピタル スイート」は2026年9月30日に提供を開始した病院向けAX統合パッケージです。電子カルテと連携した病院向け生成AIサービス「OPTiM AI ホスピタル」と「OPTiM AI ホスピタルフォン」に加え、文書の一元化、PC・スマホ・IDのセキュリティ管理、マニュアル管理サービスをひとつにまとめ、職種をまたいで病院全体の業務効率化を支援します。
- MediTech株式会社:東京都葛飾区柴又 4-34-16、代表者 檜山 和寛、設立 2018年3月30日、事業内容 医療システム業・医療コンサルティング業
- 株式会社オプティム:東京証券取引所プライム市場上場(証券コード 3694)、代表者 菅谷 俊二、設立 2000年6月、事業内容 AX事業・アグリテック事業
出典:株式会社オプティム
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