日本オラクル株式会社は2026年11月2日、サプライチェーン業務向けに「Fusion Claw」を搭載した新しいエージェント型アプリケーションを発表しました。米国ではオラクル・コーポレーションが2026年10月26日に発表しています。新しいアプリケーションは「Oracle Fusion Cloud Applications」に組み込まれます。これにより組織は、確立された権限の範囲内で、供給計画や輸送計画の最適化から調達支出の分析までの複雑で高い価値を持つ業務を、より自律的かつ大規模に担えるようになります。
専門性の高い業務を支える実行基盤「Fusion Claw」
「Oracle Fusion Claw」は、ガバナンスのもとで運用されるエージェント型の実行基盤です。「Fusion Agentic Applications」はこの基盤によって、詳細なリサーチ、計算、シミュレーション、モデリング、継続的な再計画といった専門性の高い業務について、推論、計算、適応、実行ができるようになります。
「Fusion Agentic Applications」は、成果に基づく新しいクラスのアプリケーションと位置づけられています。「Fusion Applications」のユーザーに成果創出システムを提供するもので、人が目標、権限、説明責任を定義し、アプリケーションがその範囲内でプロセスを調整して成果の実現を目指します。「Fusion Claw」は、より大規模で長時間にわたる業務、継続的な再計画、決定論的な実行、組織のポリシーと統制のもとでの自動化をサポートする新しい実行基盤を提供します。これにより、「Agentic Applications」がより複雑で専門性の高い業務を担えるようになります。
新しい「Fusion Agentic Applications」は、業界をリードするLLMを活用し、「Oracle Cloud Infrastructure」上で稼働します。単なる支援にとどまらず、ガバナンスのもとで業務を実行する形へと進化させることで、サプライチェーン・チームとプランナーのビジネス成果向上を支援するとしています。
アプリケーション開発担当シニア・バイスプレジデントのコメント
オラクルのアプリケーション開発担当シニア・バイスプレジデントであるS.Y. Shenoy氏は、サプライチェーンの状況が変化する中で、リーダーには製品、計画、調達、物流、コストを横断して把握できるつながりのある視点が必要だと説明しています。より迅速で、十分な情報に基づいた意思決定を行うためです。同氏によると、Claw搭載の「Fusion Agentic Applications」によって、サプライチェーン・チームは重要なプロセス全体でガバナンスのもとでアクションを実行する働き方へ移行し、業務のあり方を再考できるといいます。
同氏はさらに、これらのアプリケーションが「Oracle Fusion Applications」のデータを横断して推論し、選択肢とトレードオフを評価したうえで、ビジネス目標の達成に必要な業務を調整し、承認されたアクションを実行に移すと説明しています。これによりサプライチェーン・リーダーが、より迅速に、一貫性と確信を持って、より強力なビジネス成果を推進できるようになると述べています。
SCMで利用できる新しいアプリケーション
「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing(SCM)」で利用できる新しいFusion Agentic Applicationsには、以下が含まれます。
- 供給計画の配分:限られた資材と生産能力を、競合する需要にどう配分するかを決定します。生産ライン、ワークセンター、完成品、構成部品、ビジネス上のトレードオフを評価し、配分シナリオを比較します。あわせて、チームがレビュー、改善、承認を行うための価値の高い配分計画を準備します。
- 出荷積載計画:輸送コストの削減とサービス・レベル要件の充足に取り組みます。タイミング、輸送能力、サービス・コミットメント、コスト、その他の制約条件を考慮して統合機会を評価し、代替案を比較します。そのうえで、承認された実行計画に基づき承認済みの措置を講じます。
- 調達支出:支出管理の改善に取り組みます。支出、サプライヤー契約、購買のデータを分析し、契約外支出や契約条件からの逸脱を検出して根本原因を説明します。さらに、コスト削減の機会を定量化し、チームによるレビューと承認に向けた是正措置を推奨します。
広がるFusion AIエコシステム
Claw搭載の「Fusion Agentic Applications」は、「Oracle AI Agent Studio for Fusion Applications」を中核とする、より広範なFusion AIエコシステムの一部です。「Oracle AI Agent Studio」の「Fusion Agentic Applications Builder」と「AI Studio Skill」はノーコードとプロコードの機能を備えています。組織はこれらを使い、再利用可能なオラクル、パートナー、外部のエージェントを用いてエージェント型アプリケーションを作成・管理できます。
組み込みの可観測性、ROI測定、安全管理の各機能も用意されています。これらは、組織がエージェントの活動を監視し、適切な安全策を適用できるようにするためのものです。あわせて、エージェントが測定可能な価値を提供し、責任ある形で大規模に運用できるよう支援することを目的に設計されています。
出典:日本オラクル株式会社
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