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日本の代替肉市場、2035年には8.5億ドル規模へ!食卓が変わる「フレキシタリアン」トレンドと最新動向

なぜ今、代替肉が注目されるのか?

この市場成長の背景には、いくつかの大きなトレンドがあります。特に注目されるのは、従来の肉に近い味や食感、調理のしやすさを持つ植物由来タンパク質への需要増加です。完全に肉をやめる「ヴィーガン」だけでなく、健康や環境のために肉の摂取量を少し減らす「フレキシタリアン」と呼ばれる人々が増えていることが、市場拡大の大きな推進力となっています。

消費者は、低コレステロール・高食物繊維といった機能性価値に加え、食品メーカーによる脱炭素やサステナビリティへの対応にも関心を寄せています。また、製品開発の現場では、単なる欧米風ハンバーガーの代替品にとどまらず、日本の食文化に自然に溶け込むような「焼肉」「唐揚げ」「カレー」「丼物」「炒め物」などに使いやすい製品が生み出されています。

進化する代替肉の「おいしさ」と「手軽さ」

かつて代替肉は「健康には良いけれど、肉らしさが物足りない」という評価もありました。しかし、技術革新により、ジューシーさ、繊維感、香ばしさ、肉汁感、噛み応えなど、肉本来の魅力を再現する技術が飛躍的に向上しています。

例えば、2024年12月にはNEXT MEATSが「NEXT Beef 1.0」を投入し、より肉に近い大豆由来の牛肉代替品を展開。焼く、炒める、煮るなど幅広い調理法に対応することで、家庭料理や外食での使いやすさを高め、リピート購入を促そうとしています。

日本独自の「魚介代替品」も登場

日本市場の特徴として、魚介代替食品の開発も挙げられます。魚介類の消費文化が根強い日本では、植物由来の「まぐろ」や「魚フレーク」「刺身風食品」などが登場し、独自の市場を形成する可能性を秘めています。2024年6月には日本ハムが外食向けに植物由来のまぐろ代替製品を発表し、寿司や海鮮丼といったメニューへの導入を目指しています。

コンビニや外食で身近に

代替肉がより多くの人々に届くためには、手軽に入手できることが重要です。ナゲットやカツ、ひと口サイズの代替肉など、Ready-to-Cook(すぐに調理できる)製品は、家庭でも外食でも調理しやすく、植物性食品を気軽に試せる機会を提供しています。

2023年7月には伊藤忠商事が、タイのCharoen Pokphand Groupが開発した「Field Good」ブランドの植物由来チキンナゲットなどを日本全国で卸売販売を開始。スーパーやECサイトで商品を見かける機会が増え、消費者が気軽に試せる環境が整いつつあります。

また、コンビニエンスストアも代替肉の普及に貢献しています。2024年12月にはFamilyMartが「Blue Green」商品群を拡大し、大豆由来のキーマカレーやビビンバなどを全国で展開しました。代替肉そのものを販売するのではなく、完成した食事メニューに組み込むことで、消費者が特別な意識を持たなくても植物由来食品を試せるようになっています。

原料の多様化と「クリーンラベル」への意識

代替肉の原料は、従来の大豆だけでなく、えんどう豆、小麦、きのこ、葉由来タンパク質などへと多様化が進んでいます。特にえんどう豆由来の代替肉は、2026年から2035年にかけて年平均成長率(CAGR)6.7%で成長すると予測されており、アレルギー対応や新しい商品設計の観点から存在感を高めるでしょう。

また、「クリーンラベル」という考え方も重要視されています。これは、添加物を減らしたり、非遺伝子組み換え原料を使ったりして、原材料をできるだけシンプルにすることで、消費者の信頼を得るというものです。健康志向の消費者は、単に「植物由来」というだけでなく、タンパク質量、脂質、食物繊維、塩分、添加物などを比較する傾向があるため、栄養設計そのものが競争要因となると考えられます。

今後の市場を形作る鍵

日本の代替肉市場がさらに成長するための鍵は、「日本食への適合」です。焼肉、唐揚げ、キーマカレー、ビビンバ、寿司、まぐろ代替など、実際の日本の食生活に深く入り込む形の商品が増えるほど、ヴィーガンや健康志向層だけでなく、一般消費者にまで市場が広がるでしょう。

2035年に向けた主要テーマは、以下の点が挙げられます。

  • 味・食感のさらなる改善

  • 大豆以外への原料多様化

  • 植物性シーフードの開発

  • コンビニ・外食チャネルへの浸透

  • フレキシタリアン需要の取り込み

  • クリーンラベルの推進

  • 低コストでの大量生産

最終的に日本の代替肉市場は、「肉を食べない人のための特殊食品」から、「通常の食生活の中で植物性タンパク質を自然に選択できる食品」へと変化していくと見られています。環境や健康への理念だけでなく、おいしさ、価格、利便性、そして日本の食文化への適合が、この市場の成長を左右するでしょう。

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