調査概要と「LCP」の重要性
今回の調査は、通販新聞社が発表した第85回通販・通教売上高ランキング上位300社の運営サイトを対象に、2026年8月時点のデータを用いて行われました。調査方法は、Google社のChrome ユーザー エクスペリエンス レポートの公式データセット(https://developer.chrome.com/docs/crux?hl=ja)を使用し、4G回線かつモバイルデバイスにおけるLCP(Largest Contentful Paint)を比較しています。
LCPとは、「最大視覚コンテンツの表示時間」の略で、Googleが定めるCore Web Vitals(ウェブの重要指標)の一つです。これは、ウェブページを開いてから、画面の主要な部分(最も大きな画像や見出しテキストなど)が表示されるまでの時間を測定します。LCPの値が小さいほど、主要コンテンツが素早く表示され、ユーザーは読み込みが速いと感じます。
Googleは、LCPの基準値を2.5秒以内を「良好」としており、4秒を超えるとユーザー体験が低いと判断されます。ルノー社の事例(https://web.dev/case-studies/renault?hl=ja)では、LCPを1秒未満まで改善することで効果が得られるとされています。

ランキングの注目点:トップ10の変動とメガECサイトを超える高速化
2026年8月版のランキングでは、7月に引き続きトップ10が2サイト入れ替わりました。新たにランクインしたのは、酒類業務用通販の「WINE PRO」(9位)とふるさと納税ポータルの「高島屋ふるさと納税」(10位)です。先月トップ10だったサイトも0.9秒未満を維持しており、上位サイトの速度水準全体が向上していることが伺えます。

さらに注目すべきは、アマゾン(134位/LCP 1.491秒)、ヨドバシ・ドット・コム(147位/LCP 1.538秒)、ビックカメラ(115位/LCP 1.420秒)といった大手ECサイトよりも速い表示速度を実現しているサイトが、なんと133サイトも存在するという事実です。これは先月より14サイトも増加しており、消費者の「表示速度に対する期待値」が年々高まっている現状を示しています。
もはや「業界大手と同程度」の速度では差別化が難しい時代に入ったと言えるでしょう。
速度改善の鍵は「サーバー応答速度(TTFB)」
なぜトップ層と下位層でこれほどまでに表示速度に差がつくのでしょうか?調査結果は、その勝負を分ける要因がフロントエンドの最適化だけでなく、サーバー応答速度(TTFB:Time To First Byte)にあると指摘しています。
LCPが1秒未満を達成しているサイトの多くは、TTFBを0.5秒未満に抑えています。多くの企業が画像圧縮やJavaScriptの遅延読み込みなど、ユーザーが目にするフロントエンド側の改善に注力しがちですが、最新データは「TTFBが遅ければ、フロントエンドの努力がいかに精緻でも『1秒の壁』を突破できない」という現実を示しています。LCPが1秒未満のサイト群は、例外なくバックエンド基盤から見直されているのです。

TTFB改善の具体策やCDN(コンテンツ配信ネットワーク)活用については、関連記事「【2026年最新】世界標準のCDN Top10」も参考にしてみてください。
自社の立ち位置を確認し、高速化への一歩を踏み出そう
今回の調査結果は、ECサイトの表示速度がビジネスにおいていかに重要であるかを改めて浮き彫りにしました。自社のECサイトが現在の市場でどの位置にいるのか、そしてどこを改善すべきかを知ることは、競争力を高める上で不可欠です。
株式会社ギャプライズでは、今回の440位までの完全ランキング、業態別の傾向、自社の立ち位置確認に役立つベンチマーク表を無料資料として提供しています。また、サイト全体の速度はもちろんのこと、TTFBやLCPなどのパフォーマンス指標がどれほど改善できるかを調査する無料診断も行っています。
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消費者の期待が高まる今、ECサイトの表示速度改善は、顧客満足度向上と売上アップに直結する重要な投資と言えるでしょう。
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