スマートホームの利用経験は15.1%に達し、「キャズム」超えの岐路
今回の調査では、スマートスピーカーやスマートロック、ロボット掃除機といった「スマートホーム」機器の利用経験者が15.1%に上り、新技術が一般に普及する目安とされる「キャズム」(初期市場から普及市場への転換点)に迫る水準であることが判明しました。
さらに、スマートフォンで操作できる家電全般の利用経験者を含めると、その割合は24.0%に拡大。これは、「スマートホーム」という言葉の認知以上に、その機能がすでに多くの家庭に浸透し始めていることを示しています。

利用者の86.4%が「満足」!価値は「小さな安心と快適」
スマートホーム利用者に満足度を尋ねたところ、86.4%が「満足」以上と回答。利用者が役に立っていると感じる点の上位には「家の中でスマホから操作できる」「外出先から操作できる」「決めた時間に自動で動かせる」が挙げられました。
「消し忘れ防止」や「リモコンを探す手間の解消」など、日々のささいな不便や不安を軽減できることが、利用者の高い満足度につながっているようです。

普及が進まない背景は「必要ない」ではなく「気づいていない」
スマートホームを導入していない人たちの多くは「買うほど困っていない(37.8%)」と回答しています。しかし、具体的な家での困りごとを聞くと「玄関で鍵を出すのが面倒(30.1%)」や「消し忘れの不安」といった声が多く聞かれました。
これらの困りごとに対し、スマートロックで「顔や指紋で鍵を開けられる」といった具体的な使い方を提示すると、44.1%が「それなら使ってみたい」と回答。この結果から、非利用者は「必要ない」のではなく「解決してくれる製品があると気づいていない」状態であることが浮き彫りになりました。
また、「設定が難しそう」という声も以前から多い課題ですが、各メーカーのUI・UX(操作画面や使い勝手)改善や、グローバル共通規格「Matter(マター)」による設定の簡便化、スマートホーム設定サービスの認知向上により、この課題の解決が期待されています。

先行ユーザーコミュニティと生成AIが示す可能性
住まいと暮らしに特化したソーシャルプラットフォーム「RoomClip」のユーザーは、一般調査の約2倍のスマートホーム利用経験があり、その導入目的も「家事を効率化する」「家族やペットを見守る」など、具体的な暮らしの改善に意識が高い傾向が見られます。

RoomClipの投稿キャンペーンでは、スマート照明で空間を演出したり、スマートロックで防犯・安心感を高めたり、複数の機器を連携させて自動化することで「心地よさ」「安心」「意識の解放」といった価値を享受している様子が語られています。特に「自動化」への言及率は2020年から2026年にかけて倍増しており、日常のストレスからの解放が次のユーザーへの導入を後押ししています。

さらに、生成AIを私用で利用している層は、そうでない層に比べてスマートホームの利用経験が14.8倍に上ることも判明しました。今後、スマート家電にAIアシスタントの搭載が進めば、最大の導入障壁である「設定が難しそう」というハードルが下がり、さらなる普及が期待されます。

普及のカギは「自分の役に立つと伝わる仕組み」と「生成AI」
今回の調査から、スマートホームの普及には以下の5つの心理ステップを生活者が進むための「きっかけ」や「情報」を増やすことが重要と結論付けられています。
- 出会う: スマホで動く家電をきっかけに、意識しないまま使い始める。
- 必要だと気づく: 玄関・防犯・時短など、自分の困りごとと結びつく。
- 導入する: 店頭で体験や購入相談ができたり、設定サポートが受けられる。
- 習慣になる: 毎日繰り返し使うようになり、生活の一部になる。
- さらに広がる: 先行ユーザーの使い方のユースケースを知ったり、AIの支援によって、設定や使い方の幅が広がる。

製品の性能やスペックを伝えるだけでなく、「自分の家や暮らしのどの場面で役立つのか」を具体的にイメージできる多様なユースケースを示すことが不可欠です。また、導入時のハードルを下げるための体験機会やサポート体制、そして導入後も活用を広げられるようなAIの支援環境を整えることが、スマートホームを暮らしに定着させる鍵となるでしょう。
LIVING TECH協会のアドバイザーである新貝氏は、スマートキーの規格「Aliro(アリロ)」の仕様公開により、スマートフォンが鍵になるという分かりやすい体験がスマートロックの普及を後押しする可能性に言及。AIと標準規格の両輪が日本のスマートホーム普及を次の段階へ押し上げると期待しています。
関連イベントとレポートデータ
本調査結果に関するイベントが開催されます。
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RoomClip共催セミナー(アーカイブ公開中) 2026年6月30日に開催されたセミナー「主要プレーヤーと語る、スマートホームの「いま」と「次」。」のアーカイブ動画が公開されています。 イベントレポートはこちら

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JAPAN BUILD OSAKAでの特別セミナー 2026年8月28日(金)14:30~15:30にインテックス大阪で開催されるJAPAN BUILD OSAKAにて、「1万人調査で判明!スマートホームのユーザーニーズ最前線~ユーザーのリアルから紐解くスマートホームビジネスの新提案戦略とは~」と題したセミナーが行われます。 JAPAN BUILD OSAKAの無料来場登録はこちら セミナー予約はこちら

本プレスリリースは「スマートホーム市場動向レポート2026」を抜粋したものです。詳細なレポートは以下のURLからダウンロードできます。
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LIVING TECH協会『スマートホーム市場動向レポート2026』 ダウンロード用URL
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RoomClip住文化研究所『日本のスマートホーム事情 2026』 URL
※レポートの内容を引用・転載する際は、出典として「一般社団法人LIVING TECH協会『スマートホーム市場動向レポート2026』」と明記し、LIVING TECH協会の公式サイト(https://www.livingtech.or.jp/)へのリンクを掲載してください。 ※RoomClipの調査・投稿分析を引用する際は、出典として「RoomClip住文化研究所『日本のスマートホーム事情 2026』」レポート名も併記の上、RoomClip住文化研究所のサイト(https://lab.roomclip.jp/)へのリンクを掲載してください。
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