肌の「菌活」が新しい美肌の鍵!プロバイオティクス化粧品市場が急成長
近年、スキンケアの世界で「肌の菌活」とも言える新しいトレンドが注目を集めています。それは、肌に存在する微生物のバランス「皮膚マイクロバイオーム」を整えることに着目したプロバイオティクス化粧品です。この市場は日本において急速な拡大を見せており、株式会社マーケットリサーチセンターの調査資料によると、2023年には9,093万米ドル規模だった市場が、2027年には1億2,496万米ドルに達すると予測されています。これは2024年から2027年にかけて年平均成長率(CAGR)8.43%という安定した成長が見込まれていることを示しています。
プロバイオティクス化粧品とは?肌の常在菌を整える新常識
プロバイオティクス化粧品とは、肌に良い影響を与える微生物(プロバイオティクス)や、それらを育む成分(プレバイオティクス)、あるいは微生物が作り出す有用成分(ポストバイオティクス)を配合したスキンケア製品のことです。従来の化粧品が肌の表面的な悩みにアプローチするのに対し、プロバイオティクス化粧品は皮膚常在菌のバランスを整えることで、肌本来の防御機能を強化し、外部刺激に対する抵抗力を高め、健やかな肌の輝きを促すことを目指します。
肌のマイクロバイオームの健康が肌全体の健康に深く関わっているという認識が広がるにつれて、ニキビや湿疹、酒さといった肌トラブルの改善を目的とした製品も増加しています。消費者の「効果があり、かつ科学的根拠のあるスキンケア」へのニーズが、この分野の製品開発を後押ししています。
なぜ今、プロバイオティクス化粧品が日本で注目されるのか
この市場成長の大きな原動力となっているのは、日本人消費者のスキンケアに対する多様な悩みと、肌の健康改善への高い関心です。
2023年12月に実施された調査では、20~50代の働く日本人女性の8割以上が自分の肌に何らかの不安を抱えていることが明らかになりました。年代別に毛穴、ニキビ、シミ、乾燥といった悩みが挙げられており、幅広い世代にわたる肌トラブルの存在が、新しい機能性化粧品への需要を強めています。
また、日本で広がるウェルネス志向も市場を後押ししています。刺激の強い対処療法的なスキンケアではなく、肌本来の機能を穏やかにサポートする製品を求める消費者が増えており、プロバイオティクス化粧品は魅力的な選択肢となっています。
さらに、日本の高齢化も重要な要因です。2023年9月時点で80歳以上が人口の10%を超え、65歳以上の人口は総人口の約3分の1を占めています。成熟肌では乾燥やバリア機能の低下などが起こりやすいため、刺激が少なく、肌本来の働きを支援するプロバイオティクス化粧品へのニーズが高まっています。
競争と課題:進化する市場の未来
市場では、資生堂が2022年9月にマイクロバイオームケアブランド「Gallinée Ltd」を買収するなど、主要企業による投資が活発化しています。また、「菌と生きる」をコンセプトに、スキンケアから腸内環境、栄養面まで総合的な健康支援を目指すKINSのような企業も注目されています。
一方で、市場拡大には課題も存在します。日本の化粧品規制の厳格さは、特に生きたプロバイオティクスを配合する製品の開発において、安全性や有効性の裏付けに時間とコストを要するため、新製品投入の速度を抑える可能性があります。また、消費者ごとの肌質や悩みに合わせたパーソナライズされた商品の不足や、製品の有効性を裏付ける科学的エビデンスのさらなる充実も求められています。
今後は、プロバイオティクス、プレバイオティクス、ポストバイオティクスを組み合わせた高度な処方、成熟肌向け商品、個別最適化されたスキンケア、そして環境に配慮したサステナブルな商品設計が、市場競争を左右する重要な要素となるでしょう。
詳細情報
本調査資料に関する詳細情報は、株式会社マーケットリサーチセンターのウェブサイトで確認できます。
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