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大規模イベントの「つながらない」を解決!DNPの特殊な電波反射板「PASREACH」が5G通信品質向上に貢献

なぜ「PASREACH」が注目されるのか?

5Gの電波、特に高速通信を可能にするミリ波帯は、建物の壁や人の密集など遮蔽物の影響を受けやすい特性があります。そのため、効率的に通信エリアを広げる技術が求められていました。これまでは新たな基地局の設置が主な対策でしたが、工事期間やコストが課題でした。「PASREACH」は、これらの課題を解決する新しいアプローチとして注目されています。

「PASREACH」のすごい特長

「PASREACH」には、通信環境を改善する様々な特長があります。

  • 電源・無線局免許申請が不要: 電波を増幅しない「パッシブ型」のため、電源設備や追加の免許申請が不要です。これにより、短期間での導入が可能になります。

  • 異なる周波数帯に対応: 現在5Gで利用されているSub6帯(サブシックスたい)とミリ波帯(ミリはたい)の両方に対応。さらに、次世代の6G通信で採用が検討されているFR3(Frequency Range 3/7.125~24.25GHz)にも対応できる設計です。

  • 電波を最適な方向へ反射: 電波の入射方向と反射方向を個別に設計できるため、狙ったエリアへ効率的に電波を届けられます。事前にシミュレーションを行うことで、最適な反射仕様やサイズを決定し、通信品質の改善効果も確認できます。

  • 屋内外への設置・デザイン対応: 屋内外問わず様々な環境に設置でき、景観や施設デザインに合わせて意匠をアレンジすることも可能です。

  • 省エネルギーに貢献: 新たな設備増設を抑え、通信設備全体の消費電力を抑制することで、持続可能な通信インフラの構築に貢献します。

5G通信実証で確かな効果を実証

「PASREACH」は、2つの大規模イベントでその効果を実証しました。

NTTドコモ・日本コムシスが協力するイベント(Sub6帯)

首都圏で開催された大規模イベントでは、多くの来場者による通信トラフィックの増加が予測されました。NTTドコモが設置した臨時基地局と連携し、日本コムシスとDNPが「PASREACH」を最適な位置と反射方向に設置。移動基地局車から送信されるSub6帯5G電波を湾岸エリアなどの通信品質対策対象エリアへ反射させることで、通信品質の向上とネットワーク負荷の分散を実現しました。実証では、スマートフォンの受信レベルと通信速度が改善し、快適に通信できるエリアが拡大したことが確認されています。

ソフトバンクが協力するイベント(ミリ波帯)

別の屋外大規模イベントでは、基地局から直接電波が届きにくいエリアの通信エリア拡張に活用されました。ミリ波(高周波電波)を反射させることで、これまで電波が届きにくかった場所でも通信が可能に。さらに、反射されたミリ波をCPE(Customer Premises Equipment:5G基地局からの電波を受信して、敷地内のデバイスにインターネット接続を提供する装置)で受信し、来場者向けのWi-Fiとして提供されました。これにより、来場者が利用できる通信エリアが拡張され、「PASREACH」の有効性が確認されました。

今後の展開

DNPは今後、通信事業者や施工パートナーとの連携をさらに強化し、イベント会場だけでなく、駅構内、地下空間、工場、物流施設、商業施設、オフィスビルなど、様々な場所での導入を進める予定です。また、設計・シミュレーション技術の高度化と製品ラインアップの拡充により、Beyond 5G/6G時代における通信インフラの高度化と周波数利用効率の向上にも貢献していくとのことです。私たちの身近な場所で、より快適な通信環境が実現する日も近いかもしれませんね。

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