市場成長の原動力となるは「カスタマイズされた半導体ソリューション」
日本のASIC市場を牽引しているのは、自動車、家電、産業オートメーション、通信、ハイパフォーマンス・コンピューティングといった多岐にわたる分野での、カスタマイズされた半導体ソリューションへの需要拡大です。特に、エネルギー効率に優れ、特定の用途に最適化されたASICが求められています。
注目すべきは、主要企業による最新の取り組みです。
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2025年8月には、エプソンが自動車および二輪車用ディスプレイ向けのセグメント駆動用LCDドライバーIC「S1D15107」の量産を開始しました。このICは、多くのディスプレイに対応し、柔軟なパネル配線を可能にするため、市場成長に貢献すると期待されています。
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2026年6月には、三菱電機とSemikron Danfossが、インバーターの効率向上や設計の小型化を実現する新型パワーモジュールパッケージを共同開発しました。
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2023年10月には、株式会社フジクラが、高周波集積回路技術を活用して28GHz帯FutureAccess™ PAAMを開発し、アンテナ出力を倍増させることで通信エリアの拡大と安定性向上を実現しました。
これらの動きは、日本のASIC市場が単なる成長だけでなく、技術革新を通じて社会の様々な分野に貢献していることを示しています。

セミカスタムASICが市場の中心に
市場を詳しく見てみると、ASICの中でも「セミカスタムASIC」が予測期間中に最大の市場シェア、50.5%を占めると見込まれています。セミカスタムASICとは、完全に一から設計する「フルカスタムASIC」と、既成のブロックを組み合わせて設計するASICの中間のようなもので、開発期間を短縮しながら、ある程度のカスタマイズができるのが大きな魅力です。
このタイプのASICが選ばれるのは、開発サイクルの短縮と、用途に応じた仕様変更の柔軟性の高さが主な理由です。電子システムが複雑化する現代において、複数の機能を一つのチップに集約するニーズが高まっており、セミカスタムASICはその需要にぴったりと合致しています。
東京がASIC市場のハブとして存在感を増す
地域別では、2035年末までに東京が日本の特定用途向け集積回路(ASIC)市場において、かなりのシェアを占めると予測されています。東京が優位な地位にある主な要因は、周辺に広がる産業回廊の存在です。特に、国内の自動車・機器メーカーがADAS(先進運転支援システム)やセンサー処理、電力管理、リアルタイム制御向けにカスタマイズされたシリコンの採用を拡大している現状において、この点は極めて重要です。
日本電子情報技術産業協会(JEITA)の報告によると、2025年12月時点における日本の電子機器生産額のうち、集積回路が約19億米ドルを占め、2025年通年のIC生産額は前年比10.4%増の186億米ドルに達しています。このデータからも、東京を中心とした日本の半導体産業の活況がうかがえます。
さらに、データセンター、通信インフラ、ロボティクス、精密産業機器からの需要拡大も、東京の市場での地位を強化しています。日本の半導体産業再生政策や先端プロセス技術への投資は、より高度なASIC設計を国内で開発する可能性を高め、東京が未来のASIC市場を牽引する中心地となるでしょう。
市場をリードする主要プレーヤー
この活気ある市場で特に注目される主要企業は以下の通りです。
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Renesas Electronics Corporation
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Socionext Inc.
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MegaChips Corporation
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Seiko Epson Corporation
これらの企業が、日本のASIC市場の成長と技術革新をリードしていくことでしょう。
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