大企業では副業人材が新規事業開発の牽引役に
これまでの副業人材の活用は、データ入力やリサーチといった定型業務や、マーケティング・デザインなどの専門業務が中心でした。しかし、今回の調査では、副業先の企業規模によってその役割に大きな違いがあることが浮き彫りになりました。
特に、従業員数5,000名以上の大企業では、副業人材の32.9%が「新規事業の立ち上げ、0→1のコンセプト設計、PoC(Proof of Concept:概念実証)などの事業開発業務」に参画していると回答しています。これは全体平均の21.7%を大きく上回る数値です。大企業において、既存事業のリソースとは切り離し、新規事業や変革プロジェクトをスピーディに推進するために、外部のプロ人材を積極的に登用する動きが進んでいることがうかがえます。

さらに、M&AやPMIなどの「経営コア領域」の副業プロジェクトへの参画意向を尋ねたところ、全体で約8割が「積極的に参画したい(28.7%)」または「条件次第で参画したい(51.2%)」と前向きな姿勢を示しました。特に、従業員5,000名以上の大企業に副業で参画した経験を持つ人材では、「積極的に参画したい」という回答が51.9%と過半数に達しており、大企業の戦略プロジェクトに携わった経験が、より強い意欲に繋がっていると考えられます。

M&AやPMIに関わるプロジェクトに参画した副業人材の具体的な担当業務は多岐にわたります。人事評価制度の統合、財務デューデリジェンス(DD:詳細な調査)、知財戦略の立案、中期経営計画策定支援など、企業経営の中核に関わる重要な役割を担っていることが分かります。

費用対効果の高さと組織変革への影響
副業人材の活用は、費用対効果の面でも注目されています。調査では、約6割の副業経験者が、自分が関わったプロジェクトの報酬を従来のコンサル外注費用と比較して「費用対効果が高い」と感じていることが明らかになりました。「同程度」と回答した人も含めると、80.7%がコンサル外注と同等以上の価値を感じています。高い専門性を持ちながら、クライアント企業の内情に合わせて自ら動き、推進する実務家としての副業人材が、コストパフォーマンスの面でも価値を発揮していると言えるでしょう。

さらに、外部人材(回答者本人や他の外部メンバー)が関わったことで、プロジェクトの成果やスピードが「大幅に改善」(17.7%)または「やや改善」(51.8%)したと、69.5%の副業経験者が実感しています。

企業の組織や意思決定のあり方にも変化がもたらされたと感じている副業経験者は72.9%に上ります(「大きく変わった」27.0%、「やや変わった」45.9%)。これは、副業プロ人材がプロジェクト推進だけでなく、組織全体の変革を後押しする存在として機能していることを示唆しています。

副業人材活用の課題と成功の鍵
活用領域が高度化する一方で、課題も浮上しています。最もボトルネックになった壁として、「社内のプロパー社員(既存社員)に専門知識がなく、コミュニケーションが噛み合わないこと」(33.8%)が最多となりました。次いで「プロジェクトの本当の意思決定者(キーマン)が誰だかわからないこと」(28.6%)、「セキュリティやコンプライアンスの制限で必要なデータやツールにアクセスできないこと」(27.3%)が続きます。
特に大企業では、「稟議や承認(決裁)が降りるまでの社内プロセスが長すぎる」という課題が34.2%と全体(25.7%)を上回っており、迅速な意思決定を行える環境づくりが重要であることが示されています。

企業が外部プロ人材の力を借りてイノベーションや構造改革を成功させるために最も変えるべきこととしては、「意思決定プロセスの高速化と外部人材への権限移譲」(24.0%)が最多となりました。その他、「社員の発注スキル・巻き込み力(マネジメント力)の向上」(21.0%)や「セキュリティと利便性のバランスの見直し」(20.6%)も挙げられています。

新規事業やM&Aプロジェクトを成功させている企業の特徴としては、「外部人材だけで構成された、機動力の高い『特命チーム』が組成されている」(33.0%)、「業務委託専用の『セキュリティ制限を緩和した』PCやIT環境が迅速に支給される」(32.9%)が上位に挙がりました。外部プロ人材を単なる作業要員ではなく、自律的に動ける「枠組み」を提供することが、成功の鍵と言えるでしょう。

副業人材活用支援サービス「lotsful」とは
今回の調査を実施した株式会社lotsfulが運営する「lotsful(ロッツフル)」は、副業プロフェッショナル人材の活用支援サービスです。2026年8月時点で利用企業数は2,800社を超え、5万件以上の案件を支援してきた実績があります。
「lotsful」は、事業開発、マーケティング、営業、人事、広報、経営企画など、幅広いビジネス職種の案件を取り揃えており、副業経験者は専任のタレントプランナーによる無料インタビューを通じて、自身のスキルを活かせる機会を見つけることができます。原則リモートで、週に1回・4時間からといった柔軟な働き方が可能です。
企業側にとっては、豊富な経験を持つハイスキル人材を、社内リソースでは不足している分野で活用できるメリットがあります。課題整理から体制構築、業務切り出しのサポート、契約周りまで、lotsfulのノウハウを活かしたオンボーディングサポートが提供されます。また、副業解禁や社内副業制度の設計、インナーブランディング支援など、多様な働き方を推進するためのコンサルティングサービスも展開しています。

詳細は公式サイトで確認できます。 https://lotsful.jp/
まとめ
今回の調査レポートから、副業人材が単なる外部リソースではなく、企業の変革や成長を支える重要な存在として期待されていることが明確になりました。特に大企業における新規事業開発やM&A・PMIといった経営コア領域での活躍は、副業の可能性を大きく広げるものです。
副業プロ人材の力を最大限に引き出すためには、人材の採用だけでなく、迅速な意思決定、適切な権限移譲、社内メンバーによる発注・巻き込み力の向上、そして円滑なコミュニケーションを実現する受け入れ体制の整備が不可欠です。今後、副業人材の活用はさらに高度化し、企業の競争力強化に欠かせない要素となるでしょう。
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。
※ 内容はリリースにより異なります。