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中小企業のAI観は二極化?「代替」と「補完」で揺れる経営層、その実態とは

7割超の経営層が、AIの影響を実感

まず注目すべきは、今後3年程度でAIが自社の事業や業務に影響を与えると考える経営層が7割を超えている点です。「大きな影響があると思う」が22.6%、「ある程度影響があると思う」が48.4%と、多くの経営層がAIの波を感じ取っています。

特に、すでにAIを活用している層では92.7%が影響を実感しており、実際にAIに触れている企業ほど、そのインパクトを具体的に捉えていることがうかがえます。AI未活用層でも約半数が影響を認識しており、AIはもはや無視できない存在になっていると言えるでしょう。

今後3年程度で、AIが自社の事業や業務にどの程度影響を与えると思いますか。

AIの役割、あなたは「代替派」?それとも「補完派」?

AIの役割に対する見方が二分しているのは、今回の調査で最も印象的な結果の一つです。

「人の仕事を補完し、生産性を高めるもの」と考える経営層が40.3%。一方で、「一部の業務では人の仕事を代替するもの(28.5%)」と「人の仕事を大きく代替するもの(11.8%)」を合わせると、こちらも40.3%に達しました。

AIの役割について、自社ではどのような存在に近いと考えていますか。

AI活用層では、53.6%がAIを「人の仕事を代替する存在」と捉えているのに対し、AI未活用層ではその割合が27.0%にとどまりました。実際にAIを使っているからこそ、その代替能力を強く認識しているのかもしれません。

AIに期待される効果と、生まれた時間の使い道

AIに期待する効果として最も多かったのは「社員の業務負荷の軽減」(55.7%)で、次いで「社員の作業時間の削減」(53.8%)、「ミスや確認漏れの削減」(37.6%)と続きました。AIは、日々の業務負担を軽くし、より効率的に働くためのツールとして期待されていることがわかります。

AIを活用することで期待できる効果を教えてください。

では、AI活用によって生まれた「余力」を何に使うのでしょうか? 最多回答は「業務改善や仕組み化」(45.7%)でした。次いで「従業員の労働時間短縮」(38.0%)、「商品・サービス改善」(31.7%)と続き、AIがもたらす時間を未来への投資に充てようとする姿勢が見て取れます。

AI活用で生まれた余力の望ましい使い道を教えてください。

AIの得意分野と、人が譲れない領域

現在、AIが最も活用されている業務は「日常的な文書作成・メール作成」(63.6%)と「議事録作成・会議内容の整理」(60.3%)です。今後は、情報整理や管理業務(採用・人事関連業務の補助、顧客情報や営業情報の整理、問い合わせ対応、データ集計・分析など)にも活用の範囲が広がる兆しがあります。

現在AIを活用している業務領域と、今後AIの活用機会があると思う業務領域を教えてください。

一方で、AIに任せることに慎重な業務も明確になりました。トップ3は「経営方針・事業方針の最終判断」(47.5%)、「重要顧客との関係構築」(40.3%)、「現場の経験や勘が必要な判断」(36.7%)です。やはり、企業の根幹に関わる判断や、人間同士の信頼関係が重要な業務は、AIに全面的に委ねるべきではないという考えが強いようです。

AIに任せることに慎重になる業務を教えてください。

AI導入の壁と、乗り越えるためのヒント

AI活用・導入における不安のトップは「AIの誤った情報に気づかず判断してしまうこと」(65.5%)、「社員がAIの回答を鵜呑みにし、過信してしまうこと」(64.7%)でした。AIの正確性や、それに対する人間の判断力が問われることに懸念を抱く経営層が多いようです。

AI活用・導入における不安を教えてください。

これらの不安を解消し、AIを効果的に活用するために必要な整備として、AI活用層が最も重視するのは「社内ルールや利用方針の整備」(58.2%)です。一方、AI未活用層では「AIを使える人材の育成・社員向け研修」(35.1%)が最多でした。活用段階によって、必要なサポートが異なることがわかります。

AIを活用するために、今後特に整備が必要だと思うものを教えてください。

中小企業のAI活用は加速する!

今後1年以内にAIツールの導入・活用拡大を進めたいと回答した経営層は、全体で約7割に上ります。特にAI活用層では90.0%が意欲を示しており、一度AIの恩恵を経験すると、さらに積極的に活用を進めたいと考える傾向が強いようです。AI未活用層でも半数以上(52.3%)が進めたいと回答しており、中小企業全体でAIへの関心と導入意欲が着実に高まっていることがうかがえます。

今後1年以内に、AIツールの導入・試験運用・活用拡大を進めたいと思いますか。

この調査結果からは、「まずは業務でAIを使ってみて、どんなことが実現できるのか体感してみること」というメッセージが読み取れます。AIの力を理解し、適切に活用することで、限られた人材で高付加価値業務に集中できる体制を構築し、企業の競争力を高めることにつながるでしょう。

調査概要

  • 調査名: 中小企業のAI活用による人材・生産性に関する調査

  • 調査対象: 中小企業の経営者・役員

  • 有効回答数: 221件

  • 調査方法: インターネット調査

  • 調査機関: Fastask

  • 調査期間: 2026年7月23日〜7月28日

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